奇食って、ただお腹を満たすという行為だけじゃなくて、未知への好奇心も満たすことが出来る、一石二鳥なご飯だと思うのです。
さて、そんな奇食を求めて辿り着いたのは京都の北大路。大学も近くにあり、学生も多いこの街を歩いていると、こんな赤い看板が見えてきます。

こちら、紅(くれない)というラーメン屋さんになります。
闇夜に浮かび上がる看板には「紅茶らーめん」と大きく書いてあります。
紅茶ラーメンということで、さっぱりしているんでしょうか?渋みがあるんでしょうか?これは楽しみですね。さっそくですが入ってみましょう。

店内に入ると、壁一面にメニューがずらり。
お客さんは若者が多いようです。サークル帰りの学生が打ち上げかなんかをしているのか、がやがやとした雰囲気の中、注文するものを選びます。

紅茶ラーメン紅図鑑(=メニュー)より選ぶ
紅ラーメンは630円。
特製紅茶ラーメンはチャーシューが倍量となって800円。
餃子は250円とから揚げ350円。
さて、さっそくですが看板メニューである紅ラーメン(紅茶ラーメン)を頼んでみましょう。
運ばれてきたものがこちらになります。

紅ラーメン
うーむ。
見た目は普通のラーメンですが、お味はどんな感じでしょうか。
ずるる…
うーむ。
これ、ふつうに美味しいやつです!背油が沢山入った、豚骨鶏ガララーメンですね。どこか京都を感じさせるのは鶏ガラ風の出汁のせいでしょうか?
紅茶が入ることで、少し味がサッパリする気もしなくもないです。
でも紅茶が入ってるかどうかは、言われて初めて気付くくらいです。微かに香るくらい。
どんな感じで紅茶が混ぜられているんだろう?
不思議に思ってまわりを見回すと、こんな張り紙が貼られていました。

手書きのなんとも言えない図
なるほど。どうやら、この大きなチャーシューは紅茶で煮られており、スープにも紅茶が使われているようですね。
紅茶に含まれる「タンニン」は、お肉を柔らかくして、その臭みと脂っこさも消してくれる作用があると言われています。それから考えると、ラーメン×タンニン、ラーメン×紅茶という相性はとても良好と言えるのでしょう。もしかして同じように使っていた店はあったかもしれませんが、それを全面に押し出して店の看板メニューにしたというのが他と違う所ですね。
さて、まあ普通に美味しかったわけなんですが、おそらく奇食家の皆様はもっと変わったものが食べたいことでしょう。
御安心ください。ここ紅には、もう一つ変わったメニューがあります。
それが、こちら。

青汁ラーメン700円
わ〜〜〜〜〜〜〜〜
緑色〜〜〜〜〜〜〜〜
鮮やかな緑色〜〜〜〜〜〜〜
ピッコロ大魔王かってくらい、美しい緑色をしています。

雑誌にも載ったらしいですね
それではさっそくですが、いただきましょう。ずるる…

うむ。
野菜味。
野菜味がします。青野菜をグツグツグツ煮たら出る、灰汁のような、あの独特の苦みが舌に残ります。
うーむ。
どうしても、あのCMを思い出しちゃいます。。。。
そう、この青汁ラーメン。食べると、まさにキューサイ青汁を飲み干した後の八名信夫のセリフを吐きたくなるのです。

しかも食べ進むと汚いグロイ
青汁の原材料にはケール・明日葉・大麦若葉などが使用されますが、その食物繊維や栄養分をそのまま摂取するために、苦味が強く残っていることが多いです。豚骨と鶏ガラによってその独特の味は少し紛らわされていますが、むしろ苦みだけが脂分とともに残るような。
…でもね、不思議なもんで、ちょっと変わった味の方が何だか嬉しかったりするのです。だってそれって、今まで食べたことがない新しい味なんですもの。
こんなの食べたことないな〜不味いな〜(言っちゃった)なんて食べていると、新しい経験が出来たことが嬉しくて笑みを浮かべてしまったりするのです。
美味い=楽しい、美味い=幸せとは限らないのです。
そんな感じなので、このメニューはそのまま残って欲しいですね。
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紅らーめんさんでは、お得なポイントカードもあります。貯めていくと、ラーメン一杯タダといったサービスもあるようです。
美味しい紅らーめんと、不思議な青汁らーめん。
ここに通い交互に食べてみて、味覚を狂わすのも楽しいかもしれませんね。


沢山通うと、達人として登録してくれる!
紅らーめん
住所:京都府京都市北区紫野東蓮台野町10-1
営業時間:
[平日]11:30~15:00、17:00~翌3:00
[金土日]11:20~翌3:00
不定休