【第1回】エキセントリック本屋!中津シカクさん【#珍人類白書】

珍人類白書、爆誕!

金原
初回ですので…はじめまして、珍スポトラベラーの金原みわと申します。まずそもそも、珍スポットっていうのが何か分からない方も多いと思うのですが。珍スポットとは、「珍しい」「場所・人・物」という意味で使われています。そういった珍しい場所を追い求めて全国旅していると、出会うのですよね。今まで会ったこともないような非常に珍しい人々、「珍人類」に。
金原
珍人類さん達は、私に未知の世界を教えてくれます。そして私もこんなにも胸をときめかせる世界があることを皆様に伝えていきたい。その思いを込めて、全国を旅して出会った珍人類を紹介していく「珍人類白書」という番組にさせていただきました。
初めてのラジオなのでいたらないことも多いですが、これから皆様と一緒に作っていけたらと思っております。どうぞよろしくお願いします。

▲「白書」って名前、格好良いですよね…

【第1回】エキセントリック本屋・中津シカク店長巴さん

金原
記念すべき第一回の珍人類は、大阪中津で本屋をされているシカク。店長の巴さんをお呼びしました。どうもこんばんは。
こんばんは。シカクの店長の巴です。いやいやラジオって面白いですね〜。
金原
緊張しちゃいますけどね。
みわさんとは結構長い付き合いなんですよね。
金原
そうですね、4年前とかですかね。
ふらっとみわさんが入ってきて、「私、写真撮っているんですよ」「珍しい所へ行ったりしてるんですよ」って。あ、そういう感じね〜って。そういう感じってのは、そういう風に廃墟行ったりとか変な所へ行ったりとか、若い女の子って最近多いけど、まあまあたいしたことないんでしょって。
で、「今度写真展するんで見に来てください」って。その時も「ああそうですね〜」って軽く思っていて。
金原
ああそっか、そういう時でしたね。
で軽い気持ちで行ってみたら、見たことないものばかりがいっっっぱい並んでいて。「なにこの人?!」って驚いた。それが始まりでしたね。

金原
あはは(笑)シカクさんはもうちょっと前からお店されてるんですね。
そうですね、うちは今で6年目くらい。
金原
シカクさんが店を始めて1〜2年くらいの時に出会って、そこから長いお付き合いをさせていただいてます。

シカク誕生のきっかけ

金原
シカクさんのことは本当に凄いと思っていて、例えばいろんな本屋さんがありますが、シカクさんみたいにミニコミや自費出版本を沢山扱っているという特徴は、他で見られないことだと思います。
金原
どうしてこのシカクを始めたんですか?
そうですね、僕が大学生の頃だったんですけど、その頃はミニコミとかいうものをあんまり知りませんでした。当時僕はバンドをやっていたんですけど、音楽にはメジャーデビューするまでにインディーズっていうものがある。ミニコミっていうのはいわゆるそれの書籍バージョンですよね。そんな書籍のインディーズがあるとは全然知らずに、神戸にあるトンカ書店っていう古本屋さんにたまたま行って。ちょうどそれが書籍のインディーズ版を作って売っているひとの集まりがある日で、良かったらのぞいていかないかって誘われたんです。
そのイベントはミニコミ作家の香山哲さんが主催されていて、30人くらいの人でお店の中がパンパンに埋まっていて。ひとりひとり僕はこんな漫画を作っていますとか、僕はこんなものを調べて本にしていますとかを話していて。まあ、それが見たことないジャンルというか。
やっぱり世の中の本屋さんに出ているものっていうのは、商売として成り立たないとダメなので、売れないとダメな本があるんです。例えば、漫画でもジャンプだったら努力友情勝利とかよく言われていることですし、決まったメソッドというか展開だったりはあるんですけれど。
そういうのがない、もっと自由な実験的な漫画っていうのがその時沢山あって。例えば平気で10ページ白紙のまんまの漫画があったりとか。あとは、ただただ話が進んでいくだけでオチとかない話とか、ただただ四国の綺麗な風景の旅行記漫画とか。
金原
挑戦してますね。
それをどこで買えるのか調べたときに、東京ではそういうのを扱っているお店が何店かあって。僕はそこで「卑怯だ!」って思って。東京はこんなに情報があって、大阪は東京に比べて第二の大都市とか思っていたのに、これじゃ全然田舎じゃんって思った。それだったら、僕が大阪でミニコミの専門店を作りたいと。というか僕もそういう本を作りたくなって。それを置く本屋を作りたくなって。
金原
そのトンカ書店の出会いの感じって、わたしがシカクさんと出会った時と似てる気がします。シカクさんに初めて行ったときに、おすすめのミニコミや話を聞いて凄いって感動して。こんなにも知らない世界があるんだって思ったなあ。
本当に、売れることを考えなかったら自分の好きなものを作って良いんだから、作りたい人っていっぱいいると思うんです。世の中の人と合わせないといけないから、これは遠慮しておこうとか。本当皆が自分の想いで作っている本が多くて、面白くない本もあって、それは人それぞれの感性の問題なので。でも僕は面白くない本も含めて面白いと思っています。

展示・出版・イベント、本屋だけじゃない本屋

金原
本屋として本を販売するだけじゃなくて、他のこともしているんですよね?
やっぱり変わった本屋だから、他の本屋さんと違って毎日新商品が届くという訳ではない。単行本とか雑誌とかって常に入荷して売れていくじゃないですか。そういうのがないから、あまり一ヶ月後とかに来ても変わり映えがないんですよ。
なんで、店の壁面の一部のスペースを展示スペースにしてます。例えばイラスト集を作った人だったら、そのイラスト原画展をやったりとか、ミニコミとか自費出版物に関係あるトークショーをしたりとか。

2階があるんですけど、凄い狭い、なんか闇の会議みたいな感じでやって。見たことありますよね?ぎゅうぎゅうになって。
金原
お二階で地べたに座って話を聞くんですけど、あれがまた、お客さんと演者との距離が近くて凄く良いんですよね。
良いようにとってくれた笑 マイクなしで届く、お客さんとの距離が近いっていう。

本当は、一番最初に言ってた目標の「自分の本」を作って売っていきたいんです。けど、まだ、ぼくの絵を描くスキルだとか物語を作るスキルだとか、そういうのがまだつたないなって思って今凄く練習していて。徐々に最近表に出してはいるんですけど。
それを並行しながら「この人は本を出すべきだろう」とか「この人の本を読みたい」とか思った本を、うちの小さい規模で出版活動を進めるという感じで行きたいと思っています。

金原みわ著書:さいはて紀行の出版

みわさんの本を出版したのも、今年の5月ですね。多分僕はなんやかんやで1年くらいうっすら言ってたと思うんですけど。みわさんこれは、絶対皆にちゃんと見てもらった方がいいですよって。
金原
ありがとうございます。さいはて紀行は、かなり強行スケジュールでつくって。
やばかったですね、あれ多分言い始めが3月でしたもんね。
金原
2016年の3月頃、「30歳の誕生日までに本を作りたかったな〜」とシカクさんでぼやいてたら、「やりましょう!」って巴さんが言ってくれて。死ぬ気で頑張ればいけるって。
結構死ぬ気で頑張りましたね。
金原
今はちょっと仕事をやめて珍スポトラベラーに集中しているんですけど、その時は普通に働いてて、でもせっかくだから書き下ろしもいれたいねって、原稿が三本くらいあって、それを短時間であげないといけないって泣きながら書きました。
結構書き直しもおねがいしたりして。すみません(笑)
金原
そうですね。横書きで書いていたブログの記事を、縦書きにして、誤字脱字とかがないかっていう校正作業が大変でしたよね。
でも良かったですね。
金原
うん、物凄い良かったですね。生活が変わりました。
さいはて紀行のおかげでうちは本を出す自信ができたし、表紙を僕の奥さんにイラスト書いてもらって、それで彼女はすごい絵のやる気が出たみたいで。今もめっちゃ漫画描いてたりして。あれがきっかけでしたね。
金原
いろんな人に、あの装丁がいいって言われますもん。これだけ言っておきたいんですが、わたしは、ひとつシカクさんにジンクスがあると思っていて。
なんですか?
金原
シカクさんと関わったら売れるっていう(笑)
なんかそれ誰かにもいわれたなあ(笑)結構ね、あそこで展示すると売れる、”シカクあげまん説”が言われてますね。
金原
もう、パワースポットってことで。

珍宝鑑定団「自費出版本」

金原
ということで、ゲストが持っている珍宝を紹介していただくというコーナーに行こうと思います。この珍宝とは「めずらしいたから」と書きます。
ちんぽ「う」ですもんね。
金原
今日は、シカクさんで実際に売られている本ですね、ミニコミ本とか自費出版の本で、まさにこれは珍宝と呼べるのではないでしょうか。いくつかお持ちいただいてますので、ちょっと紹介していただけますか?
どれからいこっかなー
金原
『左右本』がすごい気になります。何ですかそれ(笑)
僕これは本当に、ミニコミの出会いの素晴らしさのひとつただと思っていて、自分が生きてる外の考え方をしている人がこの世にはいっぱい居て、その人達が本を通して教えてくれるんですよね。
皆さんは、左右を気にしたことはありますか?
左右を気にしたことなんてないですよね(笑)簡単にいうと、日本は左側通行だけど、逆に海外は右側通行だとか。あとは、マックは閉じるボタンが左にあるけれど、ウィンドウズは右にあるとか。
そもそもこの人が疑問に思ったいちばん最初が、僕にとって右側は、みわさんと向き合っていると、みわさんにとっての左側になると。「こんな不確かなもので物事を決めてもいいのか」と考えたと。やばくないですか?そういう、世の中すべてを疑うみたいな。この人の左右に対する想いが強すぎて、本になるって本当にすごい。しかも結構文量がありますよね。結構テキストがバンバン入ってて。あとは科学の話ですけど、鏡を見たときに、上下反転はしないのになんで左右反転しちゃうのかとか。ロジカルで面白いですね。
この人は毎回そういう「なぜぬいぐるみと言ったらクマなのか」とか、そういうことばっかり調べてるんです。
金原
既存概念を打ち破る感じ… 面白い! 買った!
2冊目は、『極限芸術・死刑囚は描く』という本なんですが。死刑囚って死刑宣告されたら、独房に入る。仕事も許されない。ひとりでご飯たべたり、それ以外はずーっと座っているだけ。ただ、筆記用具は画材限られているんですが使うことが出来る。だから中で絵を描くことができるんです。
まあその、死刑が良いとか悪いとか、やったことが良いとか悪いとか置いておいて、人がそういう「極限」の環境に置かれたらどういう絵を描くのかっていうのが分かる本なんですよ。それこそ冤罪を描く人もいれば、気が狂ってピエロの絵ばっかり描く人もいる。みんな独特の感性で。
金原
なんかそれまで全然絵を描いてなかった人も、深みのある絵を描いてて凄いんですよね。これは実際に買って見てもらったほうが一番いいと思う。この世界観は、人間の極限の環境になってみないと生み出されないのではと思ってます。
こういう倫理的な感じで一般書店には並びにくい本も自費出版ならではですね。これはクシノテラスっていうアウトサイダーアート専門の…うーん、アウトサイダーアートってどう咀嚼したらいいんですかね?
金原
そうですね、芸術などの勉強を正規に受けていなくて、自分で表現している芸術のことですかねえ。クシノテラスというのは美術館みたいな感じで、そういったアウトサイダーアートを専門的にあつかっているアートスペースですね。広島福山で活動されている櫛野さんが主催です。
なんとも言えない気分になりますね。
金原
そうですね。ぜひ手にとってもらいたいです。この本に関しては、もう既に買ってました。

ゲストオススメの一曲「シャンプーハッツ/滝川クリステない」

金原
すごい名前…でもクセになる…

珍スポ夢気分「deep中津」

金原
このコーナーでは、今私がアツイと思っている珍スポットや面白いスポットを紹介するコーナーになっています。今日はシカクさんが中津にあるということで、中津の珍スポットについてお話ししようと思います。
中津っていうのはdeepな街ですよね。
金原
梅田から一駅なのになんか変な街ですよね。ガラッと雰囲気が変わるというか。
ちょっとまずその前に説明したいのは、これは皆に知ってもらいたいんですけど、阪急中津駅っていうのがめちゃくちゃ狭いんですよね。
金原
めっちゃ細いですよね。
本当に、つまようじくらいしかない(笑)
金原
つまようじて(笑)白線の後ろにお下がりくださいってね。下がったら逆側に落ちちゃうんですよね。
金原
で、その珍スポのホームを降りて、もう、駅直結なんですよね。0分ですよね。そこに、洞窟居酒屋CAVEというところがあるんですよね。入ってすぐ、洞窟になっているんですよね。
あそこ、僕は、中津のUSJと呼んでるんです。

金原
クオリティが高いですよね。前行かせてもらった時に店長さんに聞いたら、手作りって言ってましたね。まあ店長さんがお友達と一緒に作り上げた空間らしいんですけど、バブルの時ですね。イケイケドンドンの時にできた居酒屋で。
そんな雰囲気しますよね。
金原
阪急中津駅の真下にあるんでね、電車が通るとごごごごって中二階があって、そこがより隠れ家ってかんじで。それだけの意味でも行くだけで面白いんですけど、あと面白いのがおつまみですね。突き出しを頼むと、ものすごい量の。
僕が行った時には、つきだしで焼肉が出てきて。
金原
私が行った時にも、つきだしで分厚いレアステーキが出てきました。ものすごい安いくて確か500円とか。すごいですよね。オススメです。
金原
あとは、シカクさんオススメのヘブライ雑貨のお店があるんですよね。
ヘブライ雑貨と聴いて、皆さん何を思い浮かべますか。浮かばないですよね。
エフロノットというお店なんですけど。話を聞いてみたらイスラエル圏あたりの文房具とか雑貨を扱っていて。やっぱり文化が違うんで。例えば日本は直すときって赤ペンをよくつかうじゃないですか。でも向こうでは、青ペンを使うんですって。
金原
異文化だ! あと、なんだかオシャレに見えますよね。
オシャレでつけていいかわからないんですけど、六芒星とか格好良いですもんね。

金原
さらに、エフロノットの向かいに。その、お父さんが展示を今していて。「えんぴつ1万本集めちゃいまし展」っていうのをねやってるんですよね。
最初は、一ヶ月間だけとかで集めた鉛筆を公開する予定だったのが、公開している間にどんどん新しい鉛筆を買っちゃって、もう倉庫に戻らなくなって。もう2年間くらいずっとそこで展示しているって。

金原
沢山あるもんですね、中津に。もう街自体が珍スポットということで。
みんなに来てほしいですね。

金原
それでは本日は、中津にありますエキセントリック本屋・シカク店長巴さんにお越しいただきました。みんな、中津に遊びに行こうぜ!

&ばいばいち〜ん!