オススメ本紹介『禁足地帯の歩き方』吉田悠軌(学研プラス)

吉田悠軌『禁足地帯の歩き方』

少しずつ読もうと思っていたのに面白くて夢中になって一気読みしてしまった。
全く知らなかった情報も大量に掲載されている。

例えば、タイの刺青祭り「ワイ・クル」
刺青を入れた男達が広場に密集している光景は、異常なな熱量が紙面を通して伝わってきて圧巻である。
そんな祭りの存在自体知らなかったのに、さらに驚いたのは、刺青を入れるとそのモチーフの霊に憑依されてしまうということ。
そしてまた面白いのが、憑依されて暴徒と化した人間を止める方法だ。
”耳をひっぱられると人間は正気に戻る” とのことらしいが……。

もし憑依された人間に出会うシーンがあれば是非試してみたいと思うのだが、たぶん普通に過ごしていたら一生そんなこと起きそうにない。

というようなとんでもない話の連続で、好奇心をぐりぐりと刺激された一冊だった。

人間が出会う不可思議を突き詰めると、そこには必ず死があるというのが興味深い。
生きている限り、死は未知なる存在であり続けるのだろう。