姫路城を見たいと思ったのです。

ということで行ってきました、姫路城。
世界文化遺産にも認定されている姫路城は、安土桃山時代から江戸時代初期にかけての建築技術の極みとも言われており、歴史的文化的にみて大変貴重な城になっています。
兵庫県西部における一大観光地なんですが、今は絶賛改装中。
残念ながら、平成27年まではその天守閣を望むことが出来ません。
んん?では先ほどの写真は…??
あちらも、正真正銘「姫路城」なのです。
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先ほどの姫路城がある場所は、兵庫県姫路市…と言いたいところですが、三重県伊勢市になります。
早速種明かしをすると、ここ伊勢に、姫路城を好き過ぎて自分の家に姫路城を作ってしまった人物がいるのです。
近くまで行くと、こんな案内板が掲げられいるのでスグに分かります。
▲「城」
分かりやす〜〜〜、これなら参勤交代で疲れてても行ける〜〜〜
さてさて住宅地を抜けて見えてくるのは…

立派な…

天守閣です!
夕陽を受けて神々しく光っています。
美しい、世界遺産の名に相応しいフォルムをしています。
かなり大きそうに見えますが、サイズ的には実物の1/23という、ミニチュア版になります。
▲とはいえ、ミニとは言えないくらいの大きさ!
手作りのご案内図にその全景が表示されています。方角も全く一緒なんだとか。

さて、この姫路城。手の込み用が半端ないのです。

石垣は全て自然石。小さく切った物を貼り付けているのですが、その高さや段は縮尺を守り正確に再現されているそうです。所々に植えられた樹や苔は勿論本物で、姫路城の城内の雰囲気を演出しています。

城の向こうに見える山々、実はこれすらも計算通りなのです。
バックに電柱や人家が入らない土地を事前に探してから、姫路城を建てたというもんだからその拘りは並大抵じゃありません。
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この姫路城の城主は、井村さんご夫妻になります。
なんとこの姫路城、19年という時間と、1800万という材料費をかけて作られたそうです。半端ない情熱により作られたのです。

もともとこの姫路城を作ろうと決意されたのは、幼い頃から姫路城に夢中になっていたご主人の方。
正直、正直な話ですよ。世間一般のカップルで片方の趣味が突き抜け過ぎると、もう片方は置いてけぼりになり、大変な危機が訪れることがあると思うのです。
はたして、井村さん夫婦は大丈夫だったのでしょうか…
ご安心ください。その絆の証とも言えるのが、この鯱鉾(シャチホコ)!

これは奥様がわざわざ陶芸教室に通い、焼き上げたものなんだそうです。勿論実物を忠実に再現したものであり、型は無く一つ一つ手作りです。その数は100体以上にのぼるとか。
そして、所々に配置された武士。

勿論これも手作り。広い城内に点在する人形は、それぞれ全く違う表情をしていて大変愛らしいです。

そう。この姫路城は、お二人の信頼関係と相互理解が築き上げた言わば愛の城という感じでしょうか。なんつって。
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さてさて、一通り見終わった後は、特等席からこの姫路城を眺めてみましょう。
庭の片隅に置いてあるこのハシゴを登ります。


その高さに足がすくみます。
ですが、下を見るとそこには凄い光景が広がっていました。

オワー

オワワー

オワワワワワーー!!
凄すぎる。
▲世界遺産だ
そこには、「ミニチュア」「模倣品」という言葉に収まりきらない「本気」が溢れていました。
なんならちょっと感動しちゃいましたもんね。ただただ好きなものを、長い時間かけてこだわり尽くして全力で何か作り上げたことありますか?私は無いですねー。

気持ち良い秋風が頬を撫でていきます。
姫路城はその美しい白漆喰の城壁の美しさから、白鷺城とも呼ばれます。
白鷺城を家に作ったということで、このミニチュア姫路城の別名は白鷺苑。なんとも素敵なネーミングです。
夫婦で作り上げた白く気高い姫路城は、美しい姿で、今日も三重県の山あいに建っています。
ミニチュア姫路城
〒516-1108 三重県伊勢市円座町1467−8
時間:9:00-17:00、火水木定休
http://goo.gl/maps/BHL95

お休みの日に注意してね!